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自分の証明

印鑑を作ったのは高校生の頃だった。
アルバイトの面接を終えて、給与を振り込むので銀行口座を教えてほしいと言われたのだ。

そして、取引先なのかわからないが地方銀行の名前を言われ持っていないなら口座を新規で作ってほしいと言われた。口座は元々一つしか持っていないし、今ある口座では対象外だ。全く問題なかったが、一つだけ気がかりに思うことがある。
親が近くに離婚すると思う。

これは、予想でもなく予感でもない。親戚や友人を交えて本格的に話し合いをしているのを知っている。
どちらに親権がうつるかは一目瞭然だ。
母だ。
その場合、母は旧姓に戻すだろうか。
苗字を選べることは知っているし、友達の中にも親が離婚した奴がいる。しかし、学校など環境に変化や迷惑がかからないようにと苗字をそのままにしている。

しかし、あの母の考えは・・・。どうだろう。
もともと、今の苗字を嫌っている。
旧姓をよく自慢していた。「聞こえが良いしきれいでしょ?私こっちの方が響きが好きなんだったなぁ。」
そして、今回の離婚話し合いの原因は父親にある。父親のギャンブルと浪費が原因だ。その父親を今は見るのも嫌だと毛嫌いしている。
その母が、慣れているとはいえ父の苗字を残すだろうか。

もともと自分を強くもつ性格だ。
その場合、せっかく口座を作っても苗字の印鑑ではすぐに変更しに来なければいけないのでは・・・。
印鑑ショップで印影のプレビューを見せてもらった時に決めた。
名前の印鑑にしよう。苗字の入っていない印鑑。何よりも環境に左右されない自分の証明はカッコイイ。

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